[[エイヤ=リーサ・アハティラ]]編集中 

[[Eija-Liisa Ahtila]]

1959年にフィンランドのハメーンリンナで生まれる。ヘルシンキとロンドンで芸術を学んだ後、1994年から95年にかけてロサンジェルスに移る。カルフォルニア大学とアメリカ映画協会で講義を受け、ビデオやCG、フィルムなど、さまざまな映像の媒体の特性とアプローチを学ぶ。大規模なスクリーンを使ったビデオインスタレーションや、写真、彫刻など、多様な制作活動を展開。2000年にはゴッホにちなんで創設された「ヴィンセント賞」の初回受賞者となった他、2002年にはテート・モダン・ギャラリーで大規模な個展を開催、2005年のベネチア・ビエンナーレには" The Hour of Prayer "が出品され大きな評価を受ける。現在ヘルシンキで活動。

彼女の作品の特異性として、まずその「物語性」が指摘される。ただしそれは、作品が首尾一貫した時間軸を持つ物語として描かれることを表すのではない。人間の未熟さや、セクシャリティー、離別や苦悩といったテーマが、時間・空間の飛躍を伴いながら、人物の内面の動きに切迫する形で表現されており、その結果として提示されるのは、空想と現実の区別が融解してしまうような、情感に溢れた世界である。そうした自らの作品群を、作家本人は「人間ドラマ」と称している。

また同時に、作品制作におけるシナリオの準備や、役者の演技指導、モンタージュや特殊効果の使用など、映画的な要素も彼女の作品の特異性といえる。コンセプチュアルアートや、初期のビデオアート、あるいはドキュメンタリーや実験映画から影響を受けるだけでなく、商業映画やテレビ番組、コマーシャル・フィルムなど、あらゆる映像様式や思想からも影響を受け、その影響を大規模なインスタレーション作品、あるいはマルチ・チャンネル作品としてあらわしながら、そうした作品は一貫して、スペクタクルと呼べる様式で表現されている。



○ 2002年に開催されたテート・モダン・ギャラリーでの個展HP 

http://www.tate.org.uk/modern/exhibitions/ahtila/about.htm

○ 2008年2月現在、日本の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で行われている個展HP

http://www.mimoca.org/event3.html

 




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